自家焙煎 – コーヒー豆を自分で焙煎してみる。

杜の棲家

「杜の棲家」での生活が始まって三か月が経ちました。
定着した習慣について、記録します。

それはコーヒー豆の焙煎です。
以前、コーヒー豆の焙煎を始めたということを少し触れましたが、今も続けています。
小さなことですが、これもやりたかったことの一つ…

これまでは焙煎されたコーヒー豆を購入し、自分で挽いて、ハンドドリップしたコーヒーを飲んでいたのですが、せっかくなら一から焙煎してみたいじゃないですか…
ただ、これまで賃貸の集合住宅に住んでいたため、香りが近所迷惑になってしまうので断念していました。

ということは…戸建に住み始めた今はそんな問題はなくなったわけで…
早速始めた、というわけです。

昨年の夏に近くで見つけた自家焙煎の豆屋さんで開催している焙煎教室で、焙煎とは何たるかを教えてもらいに行ってきました。
そこでは、コーヒー豆の歴史から焙煎の基礎知識や原理を教えてもらったのですが、こういった雑学や理屈を知ると奥深さを知ることができて、おもしろいですね。

特別印象に残ったのが、万人が美味しいというコーヒーの作り方はないということ。
何が言いたいかというと、コーヒーの味は煎り方、挽き方、淹れ方のそれぞれの工程の色々な条件で決まるのですが、正解の条件はないということ。
自分が美味しいと思う条件は自分で見つけろ、ということ。

余談ですが、これって当たり前のことで、食に限らず正解があるとは限らない…
ってことにこの歳になってようやく気付きました。

全てにおいて正解がないというわけではないのですが、迷うことほど正解はない気がしています。
一つ目に、価値観は全員違うということ。正解がたくさんあるということ。
だから、その解答を他人に押し付けてはいけない。
二つ目に、正解は実現するものということ。
近道、遠回り、大きい、小さい、色々ありますが、コツコツと積み上げて正解を実現する。
選択したものを正解にする。

早く気づきたかった~
気づいていれば悩まずに済むこともたくさんあった気がします。

話を戻しますが、当たり前といえば当たり前…
どういった条件で自分好みの味になるのかを知る必要があるってことですね。
どんなことでもそうですが、追及し始めるとキリがない…
そんなことも楽しみながら、ゆっくりコツコツいきましょう。

この教室の最後に焙煎の体験をさせてもらい、その豆でコーヒーを淹れてもらいました。
クセがなくスッキリとしていて、美味しかった…と思います。
実際は大した味ではなかったのだろうと思うのですが、自分が初めて焙煎した豆ということで気持ちが昂って舌がマヒしていたかもしれません(笑)

とても貴重な体験をさせてもらいました。
コーヒーの奥深さを知ることができたいい経験でした。

そしてその日のうちに早速Amazonで焙煎器を購入しました。
完全に衝動買いのようですが、こういう時は勢いです(笑)

そして、こちらが届いたセラミックロースター。

最近は家電製品でお手軽そうな焙煎器もありましたが、原始的な焙煎器を選びました。
これに生豆(なままめ)を入れて、ガスコンロやカセットコンロで火にかけることで焙煎します。
自分はカセットコンロを使用しています。
というのも、結局家の外でやることが合理的だったから…
焙煎をするとその過程でチャフと呼ばれるコーヒー豆の薄皮(?)が周辺に散乱してしまうことと、煙と香ばしい香りが屋内に充満してしまうこと、それら対策の設備が家にない。(逆にそんな設備が一般家庭にあるわけない。)

そもそもIHのため、ガスコンロもないのですが…(笑)

一度家の中でやったこともありましたが、家の中が煙で白くなってしまいました(笑)
妻に叱られると思ったのですが、意外と平気でした。寛大(?)で助かります。(ゲームに夢中だったような気がしますが…)

マイ焙煎器セット

というわけで、家の外で風が凌げる場所が、現在の我が家の焙煎所です。
最近は少しずつ春が近づいてきて暖かくなってきましたが、12月から2月までは凍えそうな中、白い息を吐きながら焙煎していました。

知っていました?
ガスコンロっと寒すぎる中で使用するとボンベが気化熱で更に冷えて、ガス化しにくくなり、火力が著しく落ちるんですよ。
当たり前なんですけどね…寒くて早く家の中に入りたいのに火力が落ちると時間がかかるんですよ…(笑)

どうでもいいですね…
えっと…カセットコンロで焙煎しているという話から…

購入したセラミックロースターは一度に焙煎できる最大量が80gで、これを入れて火にかけます。
目標の焙煎具合まで揺らし続けます。

ええ、疲れます。
途中で揺らすのことを止めると一部黒く炭化してしまうところができていしまうので、疲れたからと言って休憩はできません。
初めて数回までは翌日が筋肉痛になりましたが、最近は乳酸がたまって少し震える程度まで鍛えられました(笑)

そして、ここからが難しいところです。
ご存じの通り、生豆は焙煎するとわずかに黄色を帯びた白色から少しずつ茶色が強くなり、わずかに茶色がかった黒色になっていきます。
その色の付き方…焙煎具合によって各々を○○ローストと呼びます。
一般的にライトロースト、シナモンロースト、ミディアムロースト、ハイロースト、シティロースト、フルシティロースト、フレンチロースト、イタリアンローストの順に茶色が強くなり、分類されます。
写真とかで見ると、キレイにグラデーションがかかっており、なんとなく差がありますが…実際にやるとどこに境があるのかさっぱり分かりません。
また、先ほど載せましたロースターの写真を見ていただくとわかると思いますが、中身が一部しか見えません。

つまり、目で見て色による焙煎具合の判断が困難なわけです。

なにで判断するかというと、音です。
カッコいいですね。職人みたいです。

出来ればですが…

焙煎を開始してしばらくするとハゼと呼ばれる破裂音が聞こえてきます。
このハゼには1ハゼと2ハゼの2種類あり、異なる破裂音を聞き分け、タイミングを見計らって目標の焙煎具合で加熱を終了します。

最初の頃はほとんど焙煎できていないか、真っ黒い炭になっていました(笑)
最近は少しずつですが、この辺かなという大まかなタイミングは分かってきた気がします。
ただ、再現性がない…まだまだ狙って同じ焙煎具合にできません。
回数をこなして耳を鍛え続ける他にありません。

もう一つ、均一に焙煎できないという課題があります。
火力が強すぎると不均一になってしまうことに最近気づいてからは比較的均一なものができるようになりました。

他にも不良豆や豆の大きさなどが原因になるそうで、ピッキングと呼ばれる豆の選別をすることで改善できるそうです。
他にも不良豆や異なる大きさの豆は、雑味の原因になったり、複雑な味になったりするので、このピッキングという作業はとても重要なのだそうです。

小難しい話になってしまいましたが、要するに焙煎は奥が深く、難しいということです。

それでも続けています。
毎週末、1週間分を焙煎しています。
だから、いつも新鮮なコーヒー豆があります。
ちなみに、焙煎直後より3日ほど経過した豆の方が味がしっかりとしているそうです。
焙煎は始めたばかりなので特に未熟ではあるものの、新鮮な豆で淹れたコーヒーは美味しいです。
これをいつでも味わえるって、とても贅沢なことですよね。

新鮮なコーヒーって、実は自家焙煎のカフェなら多分飲めるので、ぜひ体験してみてください。
そういうところのコーヒーは店主の自信作を出してくれるはずです。
色々なコーヒーを飲んで、自分好みのコーヒーを見つけてみてはいかがでしょうか?

新しく始めた習慣についての記録はここまでにします。

では、また…

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